投球イップスとは?心と身体の密接な関係

野球の上達法

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しゃっす!

みなさん、『イップス』ってご存知ですか?

イップスとはスポーツ選手に発症する症状で、精神的な問題によって思う通りに身体が動かせなくなってしまうことです。

イップスは野球以外のスポーツでも発症します。

野球では特にボールを投げる際(投球時・送球時)に発症する事例が多く、バッティングや捕球でのイップスというのは自分は聞いたことがありません。

具体的には以下のような症状を発症します。

明らかに普通の投球動作とは違うのがわかりますよね。

この動画の方はこれでもちゃんと相手に向かってボールを投げれていますが、もっとひどくなると相手とは全然違う方向にボールが行ってしまうので、キャッチボールが出来なくなったりします。

 

しかもイップスが恐ろしいのは、具体的な治療法がないということです。

精神的な問題に起因している症状であるため、自分と向き合って乗り越えないと解決できない問題なのです。

イップスはプロ野球選手でも発症する

イップスの発症は選手のパフォーマンスのレベルとは関係がありません。

つまりものすごく野球が上手くても発症する可能性がある、ということです。

今年の出来事だと阪神タイガースの藤浪晋太郎投手がイップスにかかってしまったのではないかと言われていますね。

 

制球が定まらないというレベルではない方向にボールが行っていますね、これは明らかに異常です。

甲子園で優勝し、ドラフト一位で鳴り物入りで入団してきて、プロでも実績を作ってきたような一流のプロ野球選手ですらこうなってしまうのです。

 

イチローも過去に発症した経験がある

またあの日本が生んだスーパースター、イチロー選手も高校時の愛工大明電時代にイップスにかかったことがあると自伝で読んだことがあります。

当時イチロー選手は投手でしたが、急に塁間の距離も届かなくなってしまい、本当に辛い時期を過ごしたことがあると語っていました。

原因は当時の絶対的な先輩との上下関係の中、バッティングピッチャーとして先輩にボールを投げなくてはならず、それが過度のプレッシャーになったのではないかとのこと。

結局高校時代にイップスが完治することはなく、プロに入ってしばらくしてから完全に元通り投げられるようになったそうです。

イップスの治療法は?

始めに書いた通り、具体的な治療法というのは今のところ存在しません。

しかしおそらくイップスを発症している選手に共通して言えるのは、「ボールを投げるのが怖い」という精神状態になっているということです。

・バッティング練習でストライクを投げられなくて先輩にめちゃくちゃ怒られた

・公式戦の大事な場面で暴投・悪送球してしまった

本人は表面上気にしていないつもりでも、何かトラウマになるような出来事が心の中でずっと引っかかっているのが原因なのではないかと自分は考えています。

それをどう克服するかはやはり自分がどう向き合うか次第であり、この問題について答えはないように思います。

だからこそイップスにかかってしまった選手はなかなか治らず、苦しんでいるのだと思いますが・・・。

ちなみにイチロー選手はイップスについて「センスで克服した」と、イチロー選手らしいまったく参考にならないアドバイスをしています。笑

 

イップスにならないためには

これは完全に自分の持論となりますが、イップスにならないためには技術面とメンタル面の2つのポイントから考えられると思っています。

技術面・肘を柔軟に使う

自分の今までのチームメイトでもイップスにかかった選手がいました。

個人的な見解ですが、ショートスローが苦手な選手ほどイップスにかかりやすいような気がします。

ショートスローとは例えば『ピッチャーゴロをとってファーストまでの送球』『キャッチャーからピッチャーへの返球』くらいの短い距離での送球のことです。

このショートスローが苦手で上手く狙ったところに投げられない選手は、共通して送球時の肘の動きが固いという特徴があります。

 

肘の動きが固い選手は、7割〜全力の力で投げる分にはまったく問題ありませんが、2〜3割でフワッとしたボールを投げようとすると上手くコントロール出来ません。

中学時代バッテリーを組んでいたキャッチャーがまさにこのタイプで、肩は強いのですがショートスローができず、返球がいつも全力で痛い思いをしていました。笑

 

送球時の肘の動きが柔軟ではなく、肘の位置をいったん固定してから投げるようなタイプの選手はショートスローする際は気をつけた方がいいかもしれません。

出来ることなら柔らかい肘の使い方を覚えるか、それが無理ならショートスローをする必要のない外野などにコンバートした方が良いかもしれないです。

(もし暴投・悪送球を連発してイップスになりそうなら)

メンタル面・図太い神経を持つ

イップスになってしまう人は少なからず自責の念があり、自分の暴投や悪送球を責めてしまう気持ちがあるのではないかと思っています。

こんなことを言うと畜生だと思われてしまうかもしれませんが、自分は今まで自分のエラーに対して「申し訳ない・・・」と感じたことはあんまりありません。笑

責任感がないワケではありませんが、「ミスはお互い様」だと考えているからです。

ミスやエラーに対して同じことをやらないようにする『反省』は必要ですが、自分を責める必要は全くないです。

だって人間誰でも間違えるっしょ。そんなんしょうがないっしょ。

自分はこういうメンタルで野球をやっているので幸いイップスにもなったことはないし、試合で緊張したこともありません。笑

まとめ

昔から「心・技・体」という言葉がありますが、本当にこれらはどれが欠けてもいけないものなんだなと感じます。

学生のころはメンタルの重要性がよくわかっていませんでしたが、自分も社会人になって仕事で心が病んだ時にその重要性に気づきました。笑

いやでも本当に心の不調は身体への不調になります、イップスもまさにそういった症状だと思います。

一度イップスになってしまうと治すのはなかなか困難です。

しかし事前にイップスとはどんなものかを知っておくことで、予防は出来るかもしれません。

 

それではまたっ!

っした!

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